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この夏 注目の8人
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屈辱バネに飛躍の夏へ |
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富士見 太田弾投手 |
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トレードマークの眼鏡をさりげなく直すしぐさ。心の動きをあまり顔に出さないクールな表情。そして成績は学年でトップ。ユニホームさえ着ていなければ、球児というよりも生徒会長のようでもある。 だが、押しも押されもせぬチームの大黒柱だ。春季県大会の準決勝では、浦和学院の強力打線を3安打1失点に抑えた。右横手から繰り出される力強い直球に、切れのある変化球。マウンドのエースは、自信にあふれているようだった。「大量失点したらどうしようかと考えた。ワクワクもしたけれど、勝てないと思っていた。でも格上のチームに勝つのは楽しい」と笑う。マウンド上では冷静沈着。クールな投手は攻略の糸口をなかなか与えてくれないものだ。 過去の苦労もポーカーフェースに包み隠す。昨秋の県大会は2回戦で越谷西に1点差で敗れた。五回から登板したが3失点。投げ過ぎにより、右ひじが炎症を起こしていたのだ。「自分がケガをしてなければ負けなかった」。これまでで一番悔しい敗戦だった。 屈辱をバネに冬場はひたすら走り込んだ。体重が5キロ増え、体は一回り大きくなった。ひじの負担が減り、故障を克服。「ゆとりができた」と精神面も成長した。 調整は順調で、最高の状態で最後の夏を迎えようとしている。「甲子園は夢のまた夢だった。だけど今は手の届く範囲にある。人生に一度しかないチャンスを逃したくない」。キラリと光る眼鏡。その奥の力強い瞳は、やはり球児のそれだった。 (2007年7月3日付掲載) |
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